ワゴンＲ ＭＨ２２Ｓ フロントハブボルト交換

現地で状況確認するとナットが２本しか付いていなく自走では非常に危険な状態でしたので
キャリアカー（積車）で引き取りさせていただきました。

ホイールとタイヤを外すと対角線上に見事ハブボルトのネジ山がつぶれておりました。
先端に赤く印を付けたボルトです。

ハブ全体の画像でははっきりと分かりませんから
ネジ山がつぶれている（かじっている）状態を大きく写した画像にして見ました。
個人的にピンボケもせず久々にうまく写せた画像のひとつです。

お客様からお預かりしたナットです。
ここまでナットのネジ山をつぶすには相当に時間がかかったかと思われ苦労したあとが
しっかりと伺える部品かと拝見させていただきました。

ブレーキ部品を外して別場所で使用する工具を使いハブボルトを外すところです。
工具は本来ならタイロッドエンドなどボールジョイントを外す工具ですがハブボルトを
抜くときにも代用できる便利な工具の１つになります。

バブボルトは途中まで抜けましたがナックルに組みこまれているリングに使えてその先は
抜けません。
よその工場ではリングをベルトサンダーなどで削ってハブボルトを抜くと聞いたことが
ありますが足回りは重要な保安部品でありますから
国から許可をもらった自動車分解整備事業認証工場では決して行ってはいけない作業の
ひとつであります。（タブーだと考えられます）

ドライブシャフトのスプラインが錆び付き抜くのに苦戦しております。
スライディングハンマーの一部分を使ってプーラー代わりにしている便利な工具です。

苦戦はしましたがなんとかナックル＆ハブアッセンブリーが外れました。

次にプレスなどを使いナックルからハブを抜きます。

ハブベアリングが壊れずにナックルからハブが抜けました。
走行距離などが多い車両ですとハブベアリングの交換が必要になる場合もありますので
その説はご了承ください。

ハブ本体からネジ山が損傷しているハブボルト２本抜いたところです。

ハブボルト２本組み付け（交換）完了です。

ハブをナックルに組み付けていきます。

ハブ＆ナックルをはじめ外したブレーキ廻りの部品組み付け完了しました。

フロントの足回りを外していますから念の為にサイドスリップテスターで
フロントサイドスリップ（横滑り量）がずれていない事の確認をしてスズキ ワゴンＲ ＭＨ２２Ｓ
フロントハブボルト及びナット交換作業は完成しました。